5日間の完全断食で、体を根本からリセットする方法(by Dr.エリック)
前回では、お腹の周りにたっぷりついてなかなか落ちてくれないお肉の根本原因となっている可能性のある「インスリン抵抗性」の改善方法について書きましたが。今回は、インスリン抵抗性どころか、「体をまるごとリセットしてしまえ」というさらにディープな「5日間断食」をテーマにお届けしたいと思います。私は3日間断食まではやったことがありますが、5日間断食はまだ試したことがないので、そのうち絶対やってみたいと思ってるのですが、まだタイミングをつかめてません。(3日間やっただけでも、これまで使ってなかった脳の経路が一本開通した感覚があったので、ちょっと楽しみではあります)
今回も、おなじみのDrエリックからの動画なのですが、これまで断食に興味がなかった人でも、これを見たら(日本語字幕にできます)or 読んだら、断食がやりたくなってウズウズしてくるかもです。
では、どうぞ。
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【ざっと要約】
5日間の断食をすると、体にはどんな変化が起こるのでしょうか? 飢えてしまうのでしょうか?
長期間の断食がもたらすメリット、そしてそれが健康のためにできる最もパワフルな方法のひとつになり得る理由を見ていきましょう。さらに、5日間の断食を最大限に活かすための専門家によるヒントもご紹介します。
★Day1
断食1日目には、体内のグリコーゲンが使い切られます。断食を始めた最初の日にインスリン値が低下し、体は脂肪の蓄えをエネルギーとして使い始めることができるようになります。長期間の断食中は、電解質、微量ミネラル、ビタミンB群が特に有益です。これらの栄養素の蓄えが十分でない場合は、なおさら重要になります。
5日間の断食中は、砂糖やクリームを入れないお茶やコーヒー、レモン入りの水を飲むことができます。また、十分な日光を浴びること、自然の中での長い散歩、温冷療法(ホット&コールドセラピー)、HIIT(高強度インターバルトレーニング)なども、長期断食の効果を高めてくれます。
★Day2
断食2日目になると、ケトーシスがさらに深まり、体は脂肪を主なエネルギー源として燃焼するようになります。オートファジーは通常、この2日目から始まります。オートファジーとは、体が損傷したタンパク質を再利用し、それを燃料や新しい組織の材料として使う仕組みです。
★Day3
3日目になると、脳機能や気分の改善がさらに進みます。BDNF(脳由来神経栄養因子)が刺激され、脳細胞の再生を助け、学習能力を高めます。また、深いオートファジー状態に入り、ミトコンドリアの損傷を修復し、細胞内の病原体を除去する働きが強まります。断食3日目には、免疫システムが事実上リセットされる状態になります。断食は胸腺の成長を促し、腸の内壁が完全に再生されるのを助けます。多くの人は3日目に成長ホルモンが大幅に増加するのを経験し、これが筋肉の減少を防ぐ役割を果たします。
★Day4
4日目には空腹感が消え、脂肪燃焼が最大レベルに達します。
★Day5
5日間の断食がつらい場合や、強いストレスを感じている状況では、ボーンブロス(骨スープ)が助けになることもあります。長期断食中は、長寿に関わる遺伝子や防御遺伝子の働きが高まり、抗酸化ネットワークが強化されます。また、腸内マイクロバイオーム(腸内細菌叢)の多様性を高める助けにもなります。
★5日間断食後の食事再開のしかた
リフィード(断食後の食事再開)は、通常の摂取カロリーの約4分の1程度から、ゆっくりと始めてください。まずは卵とザワークラウトを試し、その後数時間待ってから、アボカド入りの少量のスープなどを摂ります。さらに数時間後、ベリー類やナッツを食べてください。十分に間隔を空けてから通常の食事に戻し、砂糖や炭水化物は避けましょう。このタイミングでは、質の高い食品を選ぶことが非常に重要です。
5日間の断食を終えると、肌、筋肉、関節、そして脳に顕著な改善が見られるでしょう。定期的な断続的断食を行うことは、5日間の断食に向けた良い準備にもなります。
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(以下、動画の翻訳です)
💎はじめに:断食のメリット
断食は、間違いなく健康のためにできる最もパワフルな方法です。もし5日間まったく食べなかったら、私たちは餓死してしまうのでしょうか? それとも、体は回復し、臓器は改善されるのでしょうか?
これから、断食1日目、2日目、3日目、4日目、そして5日目に、体の中で実際に何が起こるのかを詳しくお話ししていきます。
健康とは、体に栄養を与えることから生まれるのではないでしょうか? 本当の問題は、私たちが「食べること」にあまりにも慣れすぎていて、それをやめるのが難しくなっている点にあります。
断食を行うということは、実は私たちの体が「遺伝子的に進化してきた状態を再現している」ということなのです。石器時代を思い浮かべてみてください。当時、人は1日3食に加えて間食を2回もしていたでしょうか? 24時間いつでもピザを注文できたでしょうか? いいえ、そんなことはありませんでした。昔の人類は、今のように頻繁に食事をしていなかったのです。
ところが現代では、特にそれがジャンクフードのようなカロリーである場合、私たちの遺伝子は「何が起きているのか分からない」状態になっています。
これが、長期間の断食がどのように作用するのかを理解するうえで重要な背景です。このプログラムを始めて食事をやめると、脳はより賢く働くようになります。そして、体の中のすべての細胞が、非常に強く、回復力の高い状態になります。
では、まず【1日目】から見ていきましょう…。
■1日目■
1日目に失われるのは、「グリコーゲン」と呼ばれる物質です。グリコーゲンとは、ブドウ糖(グルコース)が鎖状につながったもので、1つのブドウ糖につき3分子の水が結合しています。つまり、グリコーゲンとは、水分をたっぷり含んだ「砂糖の袋」のようなものです。このグリコーゲンは、断食を始めるとすぐにエネルギーとして使われ、「最初の1日で」ほぼ使い切られてしまいます。そのため、体はまずこのグリコーゲンを手放すことになるのです。
それ(グリコーゲン)を使い切ると、体内に溜まっていた多くの水分量(いわゆる水分による体重)も一緒に排出されます。人によっては、最初の1日で1ポンド(約0.5kg)から、場合によっては3ポンド(約1.3kg)ほど体重が減ることもあります。また、そもそも体内に過剰な水分を溜め込んでいる人も多く、そのような人にとっては、これは必要な変化でもあります。
さらに、「インスリン」と呼ばれるホルモンの分泌も低下します。インスリンは、体が脂肪を燃焼するのか、それとも糖を燃焼するのかを切り替える“コントロールスイッチ”のような役割を果たしています。インスリン値が低くなると、体は自分自身の脂肪をエネルギーとして使えるようになります。どういうことかというと、断食中は食べ物を口から摂っていない代わりに、「別のものを食べている」ということです。それは、自分の体脂肪です。これが、食欲が完全に消えてしまう理由です。非常に満たされた感覚があり、食べたいという欲求がなくなります。なぜなら、あなたは実際に「食べている」からです。しかもそれは、24時間休むことなく食べ続けている状態です。
あなたが食べているのは、生物学的に見て、これまでに創られた中でも最も驚くべき食品のひとつ――「脂肪」なのです。
さらに、体脂肪をエネルギーとして使う際には、消化器系をほとんど使う必要がありません。消化器官に負担をかけることなく、脂肪は直接肝臓へ送られ、燃料として利用されます。体は「食べ物が入ってこない」という状況を察知すると、成長に関わるスイッチをオフにし、代わりに「修復メカニズムをオン」にし始めます。
〜断食のためのヒント(1日目)〜
断食を始め、食事を止めた初日には、海塩、カリウム、マグネシウム、カルシウムを摂取することを強くおすすめします。これらは電解質です。また、「微量ミネラル」も重要になる可能性が高く、さらに「ビタミンB群」も摂るとよいでしょう。というのも、これらの栄養素の多くは、体内に長期間蓄えられるものではないからです。
もし、十分な栄養の蓄えがない状態で断食に入ってしまい、栄養不足になると、倦怠感、筋肉のけいれん、立ちくらみといった副作用を感じることがあります。しかし、私が今お伝えした栄養素をきちんと摂取していれば、そのような問題はまったく起こらないでしょう。
🍵 断食中に何を飲んでよいのか?☕🍹
お茶は飲んで構いません。私はノンカフェインティーをおすすめします。私自身も、たくさんお茶を飲んでいます。お茶にはほとんどカロリーが含まれていません。ですから、お茶は飲んで大丈夫ですし、朝に少量のコーヒーを飲んでも構いません。ただし、クリームは入れないこと、そして砂糖や人工甘味料などの人工的なものは絶対に加えないでください。ブラックで飲むようにしましょう。また、少量のレモンを入れた水を飲んでも問題ありません。レモンにはほとんどカロリーが含まれていないからです。
ただし、アップルサイダービネガー(リンゴ酢)は加えないほうがよいでしょう。酸性が強く、断食中はすでに体内で酸が濃縮され、生成されている可能性があるため、あまり良い選択ではないかもしれません。
私が長期断食に取り入れていることがいくつかあります。まず、「できるだけ日光を浴びること」。それから、「自然の中での長時間の散歩」。さらに、「温熱療法」も行います。たとえば、サウナ、ジャグジー、温かいお風呂などです。時には、「冷水浴や冷たいシャワー」と交互に行うこともあります。
また、「高強度インターバルトレーニング(HIIT)」も取り入れますが、頻繁には行いません。この5日間の断食中では、1回だけ行い、かなり強度の高い内容にします。これは、いくつかの素晴らしいストレス刺激を組み合わせることで、その効果をさらに高めるためです。
私は他にもいくつか特定のサプリメントを摂取しますが、問題はありません。コラーゲンのようにカロリーが含まれるものを摂らない限り、基本的には大丈夫です。ただし、この断食中にコラーゲンを摂ることはおすすめしません。もし断食中に何らかの困難を感じた場合には、ボーンブロス(骨スープ)のほうがより良い選択になります。
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■2日目■
さて、2日目です。2日目になると、本格的に「ケトーシス」に入っていきます。では、「ケトーシス」とは一体何でしょうか? ケトーシスとは、「脂肪を燃焼して、それをエネルギーとして使っている状態」のことです。ケトーシスには、実に多くのメリットがあります。その中でも最も大きなもののひとつが、「脳の働きの向上」です。本当に驚くほど、集中力、注意力、そして学習能力が高まります。ケトン体は、実は「天然の抗うつ物質」とも考えられています。
2日目には、さらにケトーシスが深まり、空腹感はますます少なくなります。そして、ここでいよいよ、「オートファジー」という驚くべき仕組みが始まります。今から、そのオートファジーについて説明しましょう。
では、オートファジーとは何でしょうか? オートファジーとは、体が不要になった老廃物や傷んだものを回収し、それを「エネルギーや新しい体組織の材料として再利用する仕組み」のことです。つまり、体は非常に効率よくできています。食事をやめると、体は「もう必要のない資源」、つまり存在しているだけで体のあちこちを滞らせている不要なものを取り上げ、それらをきれいに掃除し始めます。
体内には、小さな「リサイクル工場」のような仕組みがあります。これは「リソソーム」と呼ばれるもので、この工場では、さまざまな損傷したタンパク質が取り込まれ、分解されます。そして反対側からは、新しい細胞を作るための「新鮮な原材料」として吐き出されます。これが、「オートファジー」と呼ばれるプロセスです。このため、断食を始めると、ある意味で「アンチエイジングの手段」となり、実際に「若返る」ためのツールとして活用できるのです。
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■3日目■
5日間断食の3日目になると、さらに深いケトーシスに入ります。この段階では、脳は本当に、とても喜んでいる状態です。この時点で、体の主なエネルギー源は「ケトン体」になります。中には「ケトン体は、ブドウ糖がなくなったときの予備燃料だ」と言う人もいますが、それはまったくの誤解です。ケトン体こそが、「本来の主要な燃料」なのです。だからこそ、精製された砂糖を過剰に摂取して体がダメージを受けている人に対しても、ケトン体はその修復を助ける働きをします。
3日目には、さらにケトーシスが深まり、脳のパワーが増し、気分も良くなります。多くの人が、高揚感のようなものを感じ、とても幸せで、心地よい状態になります。これは、BDNF(脳由来神経栄養因子)と呼ばれる物質が刺激されるためです。
では、このBDNFとは何でしょうか? BDNFは、「新しい脳細胞の生成を支える」働きを持ち、学習能力や認知機能の向上を助けます。私自身、3日目の断食中に動画を撮影していると、編集がほとんど必要ありません。考えが止まることなく、次から次へとスムーズに出てくるのです。ところが、食事をすると、思考の流れが少し滞るように感じます。
3日目には、BDNFが「最大で400%増加する」こともあります。ただし、これはすべての人に当てはまるわけではありません。場合によっては、40%程度の増加にとどまることもあります。そして、ここで登場するのが「深いオートファジー(ディープ・オートファジー)」です。
オートファジーについてはすでに説明しましたが、もう一度だけ補足させてください。オートファジーとは、古くなったり損傷した部品をリサイクルする仕組みですが、実はそれ以上の働きを持っています。
ミトコンドリアは、細胞の中にある小さなエネルギー工場です。多くの慢性疾患は、このミトコンドリアの損傷から始まります。オートファジーの一種には、「損傷したミトコンドリアを再利用・除去する働き」があります。がんも、損傷したミトコンドリアが原因で発生します。そう考えると、ここは大きなプラス要素だと言えるでしょう。
次に、何らかの慢性疾患を抱えている場合についてです。たとえば、家系的に慢性疾患がある場合や、まだ症状として表れていないものの、体の中で進行しつつある問題がある場合です。実際、多くの慢性疾患は発症までに15〜20年かかることがあります。そうしたケースでも、オートファジーがその芽を掃除し始めてくれるのです。
さらにオートファジーは、細胞内に潜んでいる「古い病原体」の除去にも役立ちます。たとえば、エプスタイン・バーウイルス、特定の細菌、真菌、カビなど、細胞内に存在するものです。オートファジーは、これらをまとめてきれいにしてくれます。これが「免疫システムにどれほど大きな影響を与えるか」、想像してみてください。ここからが、次にお話ししたい重要なポイントです。
・3日目(72時間):免疫システムのリセット
断食3日目、つまり「72時間が経過すると、免疫システムが文字どおりリセットされます」。古く損傷した白血球はリサイクルされ、新しい免疫システムが作られていくのです。胸腺は心臓の上部に位置し、T細胞の「訓練場」となる器官です。断食を始めると、この胸腺は成長し始めます。しかし、加齢とともに胸腺は萎縮し、小さくなっていきます。同時に、免疫システムの「幹細胞」も強化され始めます。ここで、幹細胞について説明します。
幹細胞とは、まだ何にも分化していない、いわば「白紙の状態の細胞」です。特定の役割を持たず、必要に応じてさまざまな細胞へと変化することができます。これらの幹細胞は体内に待機しており、他の幹細胞を生み出しながら、「新しい細胞が必要になる瞬間」を待っています。そして、幹細胞の能力は断食によって高まり始めますが、その真価が発揮されるのは、「リフィード(断食後の食事再開)を始めたとき」です。
このとき、新しい免疫システムが一気に生み出されるための「準備能力が大きく高まっている状態」になります。
これは運動に例えると、とても分かりやすいでしょう。たとえば、非常にハードなトレーニングを行い、限界まで追い込むような運動をした場合、軽い運動を少し行ったときよりも、はるかに大きな効果が得られます。ただし、その効果をすぐに感じるわけではなく、数日後、あるいは数週間後になって初めて実感することもあります。この断食による変化も、「まさにそれと同じ」なのです。
私たちが「5日間の断食」を行う理由は、5日目の終わりに「リフィード(食事再開)をしたとき、より大きな効果を生み出すため」です。これは、免疫システムや腸の粘膜において特に顕著に現れます。
腸には、およそ27フィート(約8メートル)もの長さがありますが、その内側は実は「たった一層の細胞」で覆われているだけです。これは消化管全体にわたる、非常に薄い層です。
そして、この腸の内壁は「3〜5日ごとに入れ替わる」仕組みになっています。
さて、ここで考えてみてください。この長い管の中に、「3日間一切食べ物を入れていない」状態です。体の中では何が起きているでしょうか?
おそらく人生で初めて、あなたはこの消化管システムを「徹底的に掃除」し、常に食べ物によって働かされ続けてきた体を休ませながら、「本当の意味で回復と再生を行うチャンス」を得ているのです。
しかも、私たちが普段食べている食品の多くは、実は強い「炎症性」を持っています。しかし、この断食中はそれを一切行いません。だからこそ、腸の粘膜を「リハビリするように回復させる時間」が生まれるのです。
そして3日目には、「成長ホルモンが爆発的に増加」します。成長ホルモンは、「筋肉の減少を防ぐ」働きを持っています。そのため、5日間断食をしても、体がやせ細ってしまうことはありません。成長ホルモンは、子どもにとっては成長を促すものですが、大人にとっては「若さを保つためのホルモン」として働きます。
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■4日目■
4日目になると、「脂肪燃焼は最大レベル」に達し、空腹感は完全になくなります。食べ物に対する関心は消え、正直なところ、まったく気にならなくなります。何も食べていないのに、どうして食欲がなくなるのか?」と疑問に思うかもしれません。それは、「体がすでに十分に“栄養を得ている”状態」だからです。あなたは実際には、「24時間365日、自分の脂肪を食べ続けている」のです。それが非常に効率よく行われているため、体のあらゆる機能が維持され、空腹を感じる必要がなくなります。3日目にも空腹はほとんどありませんでしたし、2日目に少し感じた程度だったかもしれません。要するに、「断食を続ければ続けるほど、空腹感は完全に消えていく」ということです。
ここで、もうひとつ小さなポイントをお伝えしておきます。もし強いストレスを受ける出来事があり、「コルチゾール」が分泌されると、それによって少量の糖が放出され、空腹を感じることがあります。そのような場合の「即効性のある対処法」は、ボーンブロス(骨スープ)を飲むことです。それだけで、必要なアミノ酸が補給され、驚くほど体調が楽になります。長期断食の途中でときどきつらくなる人にとっては、「状況を一変させる方法」になり得ます。私は、より長い断食の場合でも、これをおすすめしています。
実際に体の中で起きているのは、「修復」です。それと同時に、さまざまな「遺伝子がスイッチオン」されています。体は「できるだけ長く生き延びよう」としているため、「長寿に関わる遺伝子」が活性化され、「防御に関わる遺伝子」の働きも高まります。
たとえば、体内の「抗酸化ネットワーク」が強化されます。抗酸化物質は食事から摂ることもできますが、体は「自ら抗酸化物質を作り出す能力」も持っているのです。さらに、「腸内細菌(マイクロバイオーム)」にも変化が起こります。断食によって、腸内細菌の「多様性が高まっていきます」。
腸内細菌の遺伝子も、私たち人間と同じように、土壌の中で進化してきました。冬や干ばつといった過酷な環境を生き延びなければならなかったのです。それは、私たちの体の中で起きている状況と、「非常によく似ている」のです。
私たちの体は、食べ物を与えない状態になると、「燃料の使い方や資源の再利用に適応し、より効率的に機能するようになります」。さらにもうひとつ重要な点として、「ホルモンシステムの感受性が高まり、よりうまく働くようになります」。
性ホルモンに関わる遺伝子についても触れておきましょう。長期断食中には、「月経周期が一時的に止まること」があります。これは体が「今は繁殖すべき状況ではない」と判断し、そのシステムを一時的にオフにしているだけです。食事を再開すれば、自然に再び機能し始めます。
同様に、「甲状腺」にも変化が見られることがあります。甲状腺ホルモンの数値がやや低下することがありますが、これは機能異常ではなく、「食べていない状態への適応反応」にすぎません。
4日目になると、「オートファジーは最高潮」に達します。細胞は、前がん状態の細胞、微生物、損傷した組織、さらには脳内のプラーク(沈着物)にまで働きかけ、それらを次々と掃除し始めます。その結果、「炎症は劇的に低下」します。深いオートファジー状態に入ることで、さまざまな機能が一斉に改善し始めるのです。
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■5日目■
そして「5日目」です。これまでに得られたすべてのメリットが、さらに拡張されます。ただし、このあとに行う「リフィード(食事再開)」が非常に重要になります。断食後に、いきなり大量の食事を摂るべきではありません。消化器系はしばらく「休眠状態」にあったため、「ゆっくりと再起動させる必要」があります。
最初は、「通常の約4分の1程度のカロリー」に抑えましょう。たとえば、卵1個に少量のザワークラウト。それから数時間待ちます。次に、少量のスープやアボカド。また数時間待ってから、ベリー類や少量のナッツ、といった具合です。
「通常量の食事を再開するのは、数日後」にしてください。消化器系に負担をかけすぎると、吐き気や胃の不快感を感じることがあります。このタイミングで特に重要なのは、「砂糖や炭水化物を摂らないこと」です。一方で、「ボーンブロス(骨スープ)」はとてもおすすめです。消化しやすく、アミノ酸、ビタミン、ミネラルを効率よく補給できます。
・リフィード(食事再開)で起こること
この段階でリフィードを行うと、体では「大規模な再構築(リビルド)」が起こります。だからこそ、「質の高い食材を選ぶことが極めて重要」なのです。可能であれば、
・牧草飼育・牧草仕上げの牛肉やラム
・放し飼いのオーガニック卵
・高品質なオーガニック食品
こうしたものを選んでください。この時点で、体のスイッチは「成長モード」に切り替わります。
★★【5日間断食の恩恵】★★
5日間の断食を終えると、「肌、筋肉、関節、そして脳」のすべてが、はっきりと良い状態になります。冒頭でもお伝えしたように、この断食を行わなければ、「決してオンになることのない遺伝子」が存在します。それらは、
・DNA損傷を防ぐ遺伝子
・ミトコンドリアを守る遺伝子
・神経細胞(ニューロン)を保護する遺伝子
といった、「防御に関わる遺伝子」です。しかし、断食をしなければ、これらの遺伝子が働く機会はありません。
私は、この「長期断食以上に健康を高める方法を知りません」。
☜ただし、この5日間の長期断食に安全に到達するためには、まず「定期的な断続的断食(インターミッテント・ファスティング)」から始める必要があります。
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はい。
というわけで、5日間断食をすることのメリットをみると、すごく魅力的ですが、いきなり5日間断食をはじめるのではなく、まずは一日16時間程度の断食で体を慣らしてはじめることから、ということです。(いきなりやっても大丈夫な人もいるでしょうが、やはりそのあたりは体質的な個人差がありそうです) しょっちゅう食べてる人は、16時間断食も結構つらいかもですし。
段階的には、まずは16時間断食で体を慣らした後に3日間断食をやり、また16時間断食にもどしてしばらくしてから、今度は5日間断食にチャレンジ。みたいなのが、体にも負担が少なくて個人的にはいい思います。
16時間断食を習慣化するだけでもすごくメリットがあるので、次はそのあたりのことを書きたいと思います。




